「算額を作ろうコンクール」は自分で数学の問題を作り、江戸時代の文化である算額(数学の問題が書かれた絵馬のこと。寺社仏閣に奉納された)に倣って表現するというものです。問題の面白さや解法の上手さも求められますが、数ある作品の中で目を引くデザインも大きなポイントです。大商学園高校科学研究部は、自然科学の一環として数学にも取り組んでいます。中でも和算(江戸時代に発展した日本独自の数学)は授業で習う数学とは一味違って脳トレ要素が強く、力を入れています。今回は、その和算のコンクールに応募し、衣笠仁(3年生)君が見事に銀賞を受賞しました。衣笠君は、円の中に三角形を入れて面積の問題を作りました。一見浮いたように見える三角形を作ることで、図形的に不思議な印象を与え、メネラウスの定理に気づきにくい面白さを表現しました。普段与えられた問題を解くことに慣れている生徒たちにとって、自分で問題を作るのは想像以上に難しいものです。苦労した分だけ、考える力が養われ成長しています。

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